50s-pcoat-navy
1952~1957年U.S.NAVY P-COAT
【CLOTHING SUPPLY OFFICE】

60s-pcoat-navy
1965年U.S.NAVY P-COAT 

 

店長青山です、

今から半世紀以上昔の古いアメリカ海軍実物本物P-COATを2着入荷しました。

1950年代と1960年代のお品です。

 

U.S.NAVY-PCOAT-VINTAGE

p-coat-50s
1950年代モデル

p-coat-50s-2

 

今回のPコートで特徴的なのはポケットのスレーキがコーデュロイの生地になっている点です。

 

スレーキとはジャケットやパンツなどのポケットに使用する生地の事です。

 

表生地と違う布を使用する事でコストを抑えたり、耐久性を上げ強度を保ちます。

 

アメリカ海軍実物本物のPコートの場合は1940年代の初頭から1967年までポケット内部にはコーデュロイの生地が使用されていました。

 

今回はTAN(ベージュ)の生地ですが必ずしもこの色と限った訳ではありません。

 

60s-u.s.navy-pcoat-2

 

少数ですが、ブラックだったり濃い緑の個体も存在します。

 

vintage-pcoat

p-coat-50s-1

U.S.NAVY Pコートの年代判別

ここでおおよそですが1960年代ぐらいまでの古いアメリカ海軍 Pコートの年代をタグの文字で分けてみます。

 

●1930年代~
【NAVAL CLOTHING FACTORY】
(刺繍タグ)
30s-NAVAL-CLOTHING-FACTORY

●1940年代~1947年頃
【NAVAL CLOTHING FACTORY】
(プリントタグ)
NAVAL CLOTHING FACTORY-tag- first
【前期】

NAVAL-CLOTHING-FACTORY-tag
【後期】

 

プリントタグの中でも【NAVAL CLOTHING FACTORY】の文字の下に

 

【100% WOOL EXCLUSIVE
 OF ORNAMENTATION】

 

と入っているタグがあります。

 

こちらの文は第二次世界大戦の後半から記載されたものと推測されています。

ですので、

こちらの文字が入っているタグは【NAVAL CLOTHING FACTORY】の中でも後期のタグと言えます。

 

●1948~1951年頃
【NAVAL CLOTHING DEPOT】
naval-clothing-depot

●1952~1957年頃
【CLOTHING SUPPLY OFFICE】
CLOTHING-SUPPLY-OFFICE

●1958~1965年頃
【U.S.NAVY】
Tag-U-S-NAVY-PEACOAT-50s

●1965年頃~
【COAT MAN’S WOOL KERSEY】
COAT-MANS-WOOL-KERSEY
(※KERSEY=粗いラシャ)

となります。

 

全てのPコートが必ずしもこの年代に当てはまると言えばそうでもありません。

 

1930年代のコートでもプリントのタグが存在したりします。

 

これらの記載は推測でしかありませんし、もしかしたら移行期にはタグが重複した時期があったかもしれません。

 

それを踏まえた上で今回のお品のタグを見てみます。

 

p-coat-50s-3
【CLOTHING SUPPLY OFFICE】

の文字が記載されていますね。

おおよそ1952年~1957年の個体と推測できます。

 

今回のお品はコントラクトナンバーがプリントで印刷されています。

 

このコントラクトナンバーは1949年より前の物だとプリントされていなかった思われます。

 

必ずしも正しいとは限りませんがこのように年代や服の歴史を推測するのは古着を選ぶ際の楽しみの一つです。

 

色々なたくさんのPコートを見て推測しながら、想像を膨らませてみて下さい。

 

vintage-pcoat-1

p-coat-50s-4

 

こちらのコートの内側スソ部分にはステンシルの文字が入っていて、ビンテージミリタリーの雰囲気を堪能できますよ。

 

そしてもう一着は1960年代のPコートです。

 

p-coat-60s

U.S.NAVY-p-coat

p-coat-60s-1

navy-p-coat-2

p-coat-60s-2

 

こちらもポケット裏のスレ―キにはタンのコーデュロイが使用されています。

 

vintage-pcoat-2

p-coat-60s-3
【 COAT,  MAN’S, WOOL, KERSEY 】

 

こちらのお品は先ほどの年代判別法から行くと1965年以降のお品かと思われます。

 

ですが、これに関しては1965年の物と推測しています。

 

その理由としてはやはりコントラクトナンバーにあります。

 

1962年~1977年まで存在したDSA(Defense Service Agency=国防補給局)。

 

しかし、1964~1966年頃のアメリカ軍のタグにはコントラクトナンバーに年代がつきません。

 

DSA-1-○○○○

DSA-100-△△△

DSA-100-□□□□

 

という、記載になっているのです。

で、

今回のお品は

DSA-1-4824

になります。

この

DSA-1-4○○○

という4000番台の物に関しては1964年~1965年の途中までに作られた個体となっています。

 

基本的に数字が若い番号の方がより古い物です。

 

ですので、今回のpコートも4000番台で824という数字ですので1965年製造品と推測しています。

 

と、いうことで

こちらもすでに半世紀以上昔のコートなのですがとてもきれいな状態を保っていますよ。

 

ちなみに、アメリカ海軍のPコートで1974~1984年位までの品には金属でできたメタルボタンの物が存在しています。

 

1976-navy-p-coat-button

 

ボタンの色にはゴールド色とシルバー色があります。

 

しかし、この時代のすべての品でメタルボタンになっている訳ではないようです。

 

当時のプラスチックで錨ボタンの品も存在します。

 

色が濃紺から黒へ変更

この1974年にメタルボタンが登場したのと期を同じくして、U.S.NAVYのPコートは紺色から黒へとウールの色が変わります。

 

ですので、

 

アメリカ海軍のピーコートで色が紺色の品であれば少なくとも1970年代以前の品と判断できます。

 

アメリカ海軍の濃紺のPコートはビンテージミリタリーアイテムの証でもあります。

 

色が変更になった経緯ですが、その時のスペックの変更に伴って行われた事なのでどのような理由があったのかは定かではありません。

素材が【kersey】から
【MELTON】へ

しかし、このタイミングで行われた事としてはウールのアウトシェルが

【kersey】カージー

から

【MELTON】メルトン

へと変更になった事です。

 

どちらも同じくウールの素材ではあるのですが生地にする時の製法が違います。

 

1974年にはすでにメルトン素材のコートが出されています。

 

このカージ―素材が最後に使われた年は1979年だと推測されます。

 

ボディの生地を変えた理由もわかりませんが、恐らくは支給品を製造するにあたっての効率化が目的だと思われます。

 

PEA COATの着こなし

p-coat-snap-2

 

Pコートはニットなどに合わせてもいいですし、シャツで着て頂くのも男っぽくてカッコイイです。

 

クリスマスや年末年始のイベントではきれい目のコーディネイトで、品のあるあなたを演出してください。

 

いつもとは違った雰囲気の着こなしに気になる女性もあなたを見る目が変わる事でしょう。

 

p-coat-snap-1

p-coat-snap

 

暖かくて実用性的、上品な着こなしも男っぽい雰囲気もどちらも行けるPコート。

 

しかも、

半世紀以上昔のアメリカ海軍実物本物ビンテージと来れば手に入れない理由がありません。

 

長い年月の洗礼に耐えて歴史をその身に刻んできたコートには風格ともいえる存在感があります。

 

一度だけでも実物を触って本物の男が選ぶPコートを試してみて下さい。

それではまた!

動画

50s-pcoat-navy
1952~1957年U.S.NAVY P-COAT
【CLOTHING SUPPLY OFFICE】

サイズ 38 (L位)¥18900-(+tax ¥1512-)

60s-pcoat-navy
1965年U.S.NAVY P-COAT 
サイズ 34 (S位)¥18900-(+tax ¥1512-)

※ お勧め参考記事

【1940年代U.S.NAVY 10ボタンPコート チンストラップモデル】

【1980年代フランス海軍実物本物Pコート】

【1976年製13スターメタルボタン Pコート】

【80年代 アメリカ海軍実物本物Pコート/ステンカラーコート】

合わせてお読み頂くと
今回のコートに対する理解が
より一層深まります。

 

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