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1960s【FREEMAN】PUNCHIED CAPTOE

 

店長青山です、

雰囲気たっぷりのVINTAGE CAPTOE を入荷しました。半世紀も昔の靴とは思えないほど美しい一足です。ホワイトステッチが印象的な1960年代の【FREEMAN】となります。

 

 CUSHIONED
It’s a FREEMAN Shoe
FASHION-BUILT 

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【FREEMAN Shoe co】は1921年にウィスコンシン州のベロイトで創業した歴史あるブランド。

 

1964年にはシカゴの「 H.O.Toor Company 」によって買収され名前を 「 FREEMAN Toor Company 」に改めています。その後、1966年に「 United States Shoes Company 」と合併しています。

 

1990年代の初頭に会社が破綻したのち、【Weyco Group Inc】が1992年に購入しています。

 

中古市場では「Free-Flex」という文字の入ったFREEMANの個体を見かけたりします。これは1930年に取得した商標で屈曲性に優れたソールに関する名称のようです。かなり古い時代から長く取り入れられてきた優れた仕様です。

 

Shock – easer  CUSHION

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土踏まずの部分には【Shock-easer CUSHION】という文字が入っています。こちらは1960年代に商標が取られたサポートシステムで土踏まずのアーチを気持ちよく支えてくれます。

今回の品は古いビンテージ革靴のディテール満載で高級革靴の造りの良さを堪能できます。

 

ワシ鼻の様に角度のあるトゥの形状

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まず、トゥの部分はワシ鼻のように傾斜が付いています。これは1940年代ぐらいの革靴に良く見られた特徴です。

 

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【参考記事】

footjoy-spadesole
60年代デッドストックスペードソール


SPADESOLE-FOOTJOY
【FOOTJOY】スペードソール デッドストック

スペードソール的に角度のあるコバの張り出し

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そしてインサイドのコバは角度の付いた張り出し方でスペードソール的です。コバのホワイトステッチもブラックのシルエットに良く映えます。

 

アウトソールは土踏まずの部分が中心に向かって盛り上がりのある立体的なフォルムとなっています。これも高級革靴の造りですね。

 

ヒドゥンチャネル(伏せ縫い)仕上げのアウトソール

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そしてアウトソールはヒドゥンチャネルという仕上げがなされています。伏せ縫いとも言いますが底縫いの糸を隠したものを言います。

 

アウトソールのフチ部分を表面だけ切れないように皮一枚、薄くめくりあげてから、その下の部分で革底を縫います。縫い終わったら、薄くめくりあげた皮を再び被せてその糸を隠すのです。

 

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ヒドゥンチャネルは購入時の見た目も美しく、糸の摩耗を遅らせる効果もあるのですが実際に履いていると、革が摩耗して底縫いの糸が出てきます。

 

なので見た目の効果はかなり限定的です。今回の一足も途中から底縫いの糸が見えてきています。

 

現実的に考えると装飾的な意味合いが強い仕上げ方法と言えるでしょう。しかしその割に手間がかかる為、高価革靴によく見られる加工です。

履き口の外側の方が低い

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そしてこの靴、よく見ると履き口の高さが違います。内側よりも外側の方が下がっているのです。

 

【ALDEN】のモディファイドラストなどでもみられる形状ですが、外側の履き口を低くする事により、くるぶしがフチに当たって痛くなるのを防ぐ意味合いがあります。

 

インナーはファブリック、タン裏のフェルト

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古いアメリカ革靴らしく、インナーの素材はファブリック(布地)を使用、タン裏はフェルトが貼られています。フチ部分のステッチを見て頂ければお分かりかと思いますが、ミシン目のピッチがものすごく細かいです。

 

細かいステッチ、幅の狭いミシン目

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ミシンというのは糸を通すために革に穴を開けていきます。ミシン目が細かければ細かいほど、近い位置に連続して穴を開けるので革に切り取り線を入れていくようなものなのです。

 

その為、革質が悪く硬い素材だとミシン目を細かくすると切れてしまうのです。ビンテージの革靴のステッチが細かいのはそれだけ昔の革靴は革の質が良いという事の証明です。

 

現在の大量生産、大量消費的に作られている革靴においてステッチの幅が荒いのは、コスト削減の他にそのような意味合いも含まれています。革質が良くないので細かいステッチだと切れてしまうので物理的に再現できないという事です。

 

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雰囲気のあるコットン製の平紐が付いた6アイレットのパンチドキャップトゥ。しかもサイズは日本人にとってゴールデンサイズの【9D】となります。

 

今後同じ品を当店で仕入れる事ははっきり言って不可能です。二度と入手することはできないビンテージですのでアメリカ古靴に興味のある場合はお早めに。

 

それではまた!

 

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1960s【FREEMAN】PUNCHED CAPTOE
サイズ 9 ウィズD (目安26.5 cm~27.5cm 位)
¥29000-(+tax ¥2900-)

 

【 ※ 今回の一足のお手入れ 】

店長青山が今回の【FREEMAN】に使用したクリームは

サフィールノワール クレム1925
【サフィールノワール】
クレム1925
【ブラック】です。

 

古いビンテージのモデルは『たっぷりと保湿を行う』事が重要です。

 

ビンテージの革靴で最も気を使わなくてはいけないのは『 乾燥から革を守る 』事になります。

 

なので、靴クリームを使用する前に保湿のためのクリームを使って革に潤いを浸透させていきます。その際に使用するのは

 

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【M.モゥブレィ】
デリケートクリーム
(ブラック)

です。

 

デリケートクリームは革のコンディションを整える際にまず使用したいクリームです。主に保湿を目的としたクリームとなります。

 

油分やロウ分などを『革に入れる前』に使用します。

 

今回は黒い革靴でしたのでデリケートクリームもブラックを使用しましたが、もちろんニュートラルでも全く問題ありません。

 

ブラックは本当に若干ですが、無色の物よりもほんのりと色が革に入りますので黒い革靴に使う時にはお勧めです。

 

そしてその後、サフィールのクレム1925を使用しました。

 

中古の革靴から強い黒光りの輝きが欲しい時にはサフィールのクレム1925が活躍します。

 

最高品質のビーズワックス、シアバター、カルナバワックスなどの天然原料を厳選して使用し配合されているクリームです。

 

成分のシアバターが高い浸透性で革に潤いを与え、ビーズワックスがヴィンテージの革靴にも上品な光沢感を出してくれます。

 

乳化性クリームなのですが仕上げに、固形ワックスが必要ないほど良く光ります。

 

まだ試したことのない場合は是非一度、ご利用になる事をお勧めいたします。

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