つないだその手を離さない
ある人が震災のボランティアに
行った先で、地元の方に
聞いたという話が頭に張り付いて
忘れられない
If today were the
last day of my life,
would I want to do
what I am about to do today?
『今日が人生で最後の日だとしたら
今日やることは本当に
自分がやりたいことだろうか』
これは2005年に
スティーブ・ジョブズが
スタンフォード大学の卒業式で
述べた伝説的なスピーチの一文
彼は17歳の時から
毎朝、鏡を覗き込み
33年間自分に問い続けたという
いずれ来る死を意識する事が
人生において、とても重要な考え方だと
ジョブズはとらえていたようだ
彼のこの死生観が
アップルという世界の仕組みを
激変させた会社を
創り出したのかもしれない
最近思い立って
【 お父さん塾 】
というのを始めてみた
学校では教えてくれない知識を
週に一回程度、5分から10分位
娘に話して動画を残したいと
考えている
これをYOU TUBEの
非公開動画にアップロードしておく
もし、お父さんが
ある日突然死んだら
後で見るように娘に伝えてある
自分がいなくなってしまった時
娘に伝えておくべき事を
残しておかなくてはいけないと
ふと考えたからだ
残された妻も一緒に
その動画を見て、そこから
生きる糧にしてくれる事だろう
もちろん
自分は長生きをするつもりだし
最低でも101歳までは
死ぬつもりはない
だが
時間というのは有限で
時を過ごすというのは
命を使う
という事
今、この瞬間にも
命を削っているかぎり
失われていく時間を大切に
何かを残しておかなくては
いけないような気がしてならない
時間 = 命
というこの感覚が
無駄に命を垂れ流したような
だらだらした生ぬるい
生き方を変えてくれる
と考えている
スティーブ・ジョブズの
スピーチ動画が
YOU TUBEにある事を
知ったのは2011年の事だった
まだアイフォン4の
ホワイトが出ていない頃で
現在のようにまではジョブズも
神格化されていなかった気がする
動画の存在を教えてくれたのは
3.11の震災の時、電車が
動かなくなったため仕事に行けず
うちのお店で様子をうかがっていた
女の子である
震災というタイミングで
この動画の存在を
知ったのもあり
何か自分にとって意味のある
教えがあるのではないか
と思った
脊髄にまでこのジョブズの
考えを刻み込もうと思った
それからというもの
お客さんがいない時には
ひたすら店で毎日毎日
動画をリピートし続けた
本当に1500回以上は
再生を繰り返して
スティーブ・ジョブズの
声を聴いた
日本に震災があったという事
人はいずれ死ぬという事
意識しなければ
忘れてしまうほど
自分はぬるい環境で
生きている
ある人が震災のボランティアに
行った先で、地元の方に
聞いたという話が頭に張り付いて
忘れられない
津波で亡くなられた
お母さんと子供の話である
そのお母さんと
子供は手をつないだまま
亡くなっていたそうだ
しかし
そのつないだ手の先に
子供の姿はなかった
子供の胴体は津波に
引きちぎられ
手だけを残して持って
行かれていたという
自分だったら
できるだろうかと思うと
胸が苦しい
子供の身体がちぎられる力で
津波に持っていかれて
手を放さずに
いられるものだろうか
娘や妻の手を握ったまま
そのまま離さないで
死ねるだろうか
自分には自信がない
普段から死について
きちんと向き合う事もない
時間は相手の命だという事を
忘れ、ちんたら遅刻するような
ふぬけたグズの生き方をしていて
できるはずがない
限りある命を
精一杯生きなければと
いつか来る死をきちんと
考えなければと
3.11が来ると思い出す
自分の店がある場所には
毎年3月11日に習志野市の
放送が聞こえてくる
14時46分になると街に
一分間の鐘が鳴る
その間だけは店の外に出て
黙祷を捧げるようにしている
毎年毎年なぜか
まぶし過ぎるほどの
青空と、いいお天気で
目の前の平和すぎる光景に
人はいつか死ぬんだという
現実と意識がくらくらと
ゆがんでしまうのである
合掌
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