40s-navy-service-shoes
1944年【U.S.NAVY】NXsx 65948

店長青山です、

先日お客様にサービスシューズの
コントラクトナンバーについて
ご質問を頂きました。

「店長は中に書いてある文字で
色々と調べるんでしょ?」

という事でした。

ご回答は

「はい!」

です。

その通り、YESです。

店長青山は色々とブログで
軍物について記載しているので
すごく詳しいと思われている
かもしれませんね。

ですが、

実をいうとそんな事は
ありません。(笑)

店長青山なんかより、
ミリタリー関連の品が好きな
お客様の方がよっぽど軍物に
精通してします。

では、

どうやってそんなに詳しく
ご紹介しているのかというと
ただ単に調べているだけです。

ですので、

ネットで調べればあなたも
店長青山以上の知識をその場で
簡単に得る事ができるのです。

今回はその裏技ともいえる
ミリタリーコントラクトナンバー
を調べる方法をお伝えします。

一般的ミルスペックなどと
呼ばれています。

が、

実はこのあたり
本来の言葉の意味が
良く理解されていないまま
使われていて、非常に
ごちゃごちゃしてます。

なのでそのあたりも
まとめて行きたいと思います。

コントラクトナンバーとは?

ではまず、

そもそもコントラクトナンバーとは
一体何なのか?

という事を
お伝えしていきます。

ただ、その前に幾つか
前提として知っておかなくては
理解できない事もありますので
そちらからご説明します。

そのうちの一つとして
まず知っておいて頂きたい事は

アメリカ軍に限らず、
軍隊で使用する洋服や装備は
基本的にすべて国から
支給された物という事です。

官給品とか支給品とか
呼ばれたりします。

例えば【U.S.AIRFORCE】の
古いフライトジャケットなどには

【U.S. PROPERTY】

という文字が入っていますが
これは

【アメリカ軍の所有物】

という事を表しています。

ですので、

本来、消耗品以外の官給品は
退役時に軍に返却しなくては
いけない物なのです。

アメリカなどはその辺りが
緩いので、着用していた物などを
そのまま私物として
貰ってしまったりします。

日本ではそんな事は
ないですよね。

自衛官がかつて支給された実物の
官給品を私物としてヤフオクなどに
出そうものなら、一発でバレて
処分を受ける事でしょう。

アメリカはその点、
おおらかというか割と
適当なんですね。

と、

いう事でまず最初の前提として
軍隊で支給されるものは
国の所有物という事を
覚えておいて下さい。

なので、

当然のように全ての品が
きちんと管理されているわけです。

と、いう事は

「調べて行けば解ることも多い」

という事ですね。

ミリタリー
スペシフィケーション

(Military
Specification)について

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そして、

軍隊が使用する製品は全て
Military Specification
(軍隊の仕様書)
によって定められた規格に
基づいて作られます。

これを通称で
ミルスペックと呼びます。

アイテムの製造方法から
糸のステッチの数、品質の管理まで
全てを厳しく規定したものです。

軍とCONTRACT(契約)をした
メーカーはこのミルスペックに
基づき製品を作っていきます。

この製造メーカーの事を
コントラクターと呼びます。

更には、

国の所有物として
支給される軍物には全て
印字やタグなどにより、
その品の情報が記載されています。

品の名称や、サイズ、
STOCK NUMBERと呼ばれる
装備品の管理番号などです。

日本でミルスペックとは

ここでミルスペックについて
もう少しお話します。

ミルスペックとは
製品を作る際の仕様を
定めた規格です。

そして、その規格には
番号が付けられています。

それは

MIL-●●●●

などと表示されてタグやラベルに
記載されます。

g-1tag

それでですね、
ちょっとややこしいのですが
日本の古着屋などでは
このラベルにある記載を全て
一緒くたにして

「ミルスペック」

と、呼んでたりします。

軍物に詳しい方からは
怒られてしまいそうなのですが
「タグの記載」=「ミルスペック」
で一般的に通ってしまっているような
所があるのです。

間違いではないような気もしますが
コントラクター(納入メーカー)は
規格か?と言われたらそれは違うと
思います。

なので、

ミルスペックと言ったら
本来は軍の製品に定められた
規格の事だと覚えておいてください。

コントラクトナンバーとは
軍が納入契約した証

そして、

現在では一般の市場で
このミル規格に準拠した事を
うたい文句として販売している
製品があります。

Gショックなどの腕時計や
スマートフォンなどが
有名ですね。

しかしこれは
ミルスペックという
アメリカ国防総省が定めた
規格をクリアしたというだけ
の品です。

実際にその品が軍に
納入されていたわけでは
ないのです。

さらにいうとミルスペックと
一口に言っても内容は様々で
例えば耐久性に関して
定められた規格もあります。

その耐久性についても全てを
満たしたという訳ではなくて

「衝撃と落下と湿度の項目に
ついて試験をクリアしました」

というように幾つかの項目を
クリアしたことでミルスペックを
宣伝に使用していたりします。

ミルスペックとは規格基準なので
メーカーが製品に記載するのは
自由なのです。

なので、

その製品を実際に米軍は
使用してはいませんし、
ミリタリーアイテムではないので
購入する際には注意が必要です。

しかし、

製品にコントラクトナンバーが
記載されていたら話は別です。

例えばストックナンバーは
国防総省が管理した装備品に
付く番号なのでメーカーが
同型の製品に記載しても
よい事になっています。

それに対し、

コントラクトナンバーとは
軍隊がその製品を納入する際に
メーカーと契約をした時の
番号になります。

これは契約した時に
その都度付けられる番号なので
軍に納入した品と全く同じ物を
メーカーが生産したとしても
それに記載することはできません。

なので、

コントラクトナンバーがついている
ミリタリーアイテムに関しては
実際に軍に納入されるために
生産された、まごうことなき
実物本物という事になるのです。

コントラクトナンバーで
年代を調べる方法

このように
コントラクトナンバーとは
軍隊に納入契約した際の
番号であるので詳細な
記録が残っている事が多いです。

実物本物のミリタリーアイテムなら
コントラクトナンバーの記載を
手掛かりに生産の年代などを
判別する事が可能なのです。

ではここからは
コントラクトナンバーの
具体的な検索方法を
お伝えしていきます。

まず、

古今東西を問わず
ミリタリーアイテムというのは
非常に高度な知識をお持ちの
マニアの方が多いという
事実があります。

現代のインターネットという
ツールを使用すると、その方達が
まとめた膨大な知識に
アクセスする事が可能です。

やはり米軍の品については
アメリカのマニアの方達が
詳しい事が多いと思います。

その方たちが様々な件について
討論しているフォーラムが
こちらです。

【 U.S. Militaria Forum】

usmilitariaforum

こちらは英語のサイトですが
文中の意味がわかなかったら
グーグル翻訳などを利用すれば
なんとなくわかる事も多いです。

目的とする知識だけ
手に入れられればいいので
積極的に閲覧してみて下さい。

そして、

今回は先日ご紹介した

1944年製アメリカ海軍
サービスシューズ

のコントラクトナンバーを
調べていきます。

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こちらのシューズの
記載を見てみると

NXsx  65948

という文字が見えますね。

こちらがこの革靴の
コントラクトナンバーになります。

では、

先ほどのフォーラムに
行ってみましょう。

スマホ表示だと検索が
できないかもしれないので
あらかじめPC表示で見て下さい。

そうするとページの
右上の方にこのフォーラム内部の
検索窓があります。

Search

オレンジの矢印の
左側の「Search section」を
「Forums」に設定します。

今回はアメリカ海軍の
コントラクトナンバー
NXsxについて
検索しますので

「 us navy nxsx 」

と入れてみます。

そして検索で出てきた
トピックの中から
探している情報がありそうな
記事を一つ一つ見ていきます。

今回はコントラクトナンバーを
調べたいのでこちらが良さそうです。

us-navy-contracts

開いてみると
コントラクトナンバーの
年代が記載されていました。

調べたいのは
NXsxの65948 です。

contract-1944

赤い四角で囲った部分を
見てみるとNXSX品番では

1944年6月中に

64856 番の使用が始まり

1944年の7月中には

71083 番が始まっています。

今回の「65948」は
この間にある番号ですので
1944年の6~7月製のお品と
推測ができます。

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実際に靴の内部の記載を
見てみると一番下に

JULY 22.1944

とありますので
1944年7月22日製と
確認ができます。

よって、先ほどの
コントラクトナンバーの記載も
正しいという事がわかりますね。

海外のフォーラムを利用する

このように海外のフォーラムを
探してみると、軍物だけに限らず
色々な分野のトピックで議論が
なされている事がわかります。

色々と調べていくうちに
面白いフォーラムがあったら
ブックマークしていつでも
覗けるようにしておくと便利です。

今後はますますウェブサイトの
翻訳機能も向上していくと
思いますので、簡単に海外の
サイトから情報を得る事が
できるようになります。

是非、今回のミリタリーの
フォーラムもブックマークしておいて
気になる軍物があった時には
検索してみて下さい。

それではまた!

※ お勧め参考記事

40s-navy-service-shoes

●1944年大戦モデルのサービスシューズ

1969-g1-jacket

●1969年アメリカ海軍G-1フライトジャケット

合わせてお読み頂くと
今回の記事に対する理解が
より一層深まります。

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