【移店のお知らせ】
当古着屋ガレージセールは現店舗での営業を
2020年6月30日(火)19:30
を持ちまして終了とさせて頂きます。
古着屋をやめる訳ではなく【移店】予定です。現在の所、移転先は決まっておりません。
6/30以降、現在ご利用頂いている電話番号、メールアドレス等も使用できなくなりますのでご了承ください。
店長青山です、
こちらは昨年2019年11月22日に当店の無料メルマガ読者様に配信させていただいたメールの抜粋です。
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このような台風による非常事態は、地球規模の気候の変化によりこれから毎年のように起こる可能性があるそうです。
今、自分自身が携わっている仕事が来年も再来年も、これから10年も、今と同じ状況でずっと続くと考えるのはあまりにも楽観的な考え方と感じざるを得ません。
気候も、時代も、ビジネスの環境も、今と同じ状況がこのまま続く訳がありません。
また、人間が動物として存在する以上、ある日突然、自分や家族が病気や怪我、不幸などに見舞われる事があります。
そんな時、どうすれば仕事を継続しながら、大切な家族と自分の生活を守っていけるのでしょうか?
そのサバイバル方法を知らずして、この先の「令和の時代」を生きていけるのでしょうか?
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あれは2011年3月11日14時46分に起きた東日本大震災の影響でした。
それまで当店の主軸として海外の商品を納入してくれていたバイヤーさんが、地震の影響を受けてお仕事を辞められてしまったのです。
当時すでに古着屋ガレージセールの2代目オーナーとして店舗を経営をしていた店長青山は途方にくれました。
大震災の影響もあり、それまでの売り上げが根こそぎ消滅していた矢先、今後の見通しすら全く立たなくなってしまったのです。
その時、これからを生きていくすべとして選んだ商品が中古の革靴です。
これからは中古の革靴を扱って生きていこうと決めました。
革靴の詳しいお手入れ方法など何も知らない状況から、少しずつ始めていきました。
これを読んでいるあなたは現在、多少なりとも古靴の知識があったり、革靴の手入れ方法をご存じかもしれません。
これだけは断言できるのですが、その時の店長青山は今のあなたよりもはるかに知識や経験がありませんでした。
【FLORSHEIM】とはいったい何なのか?そもそもこれはなんと読むのか?
それすら解らずに一生懸命インターネットで調べて靴のメーカーだと理解したくらいです。
英語もわからないのに海外のオークションサイトを使ってみました。
コードバンの革靴を見た事がなかったので、試しに注文してみたのです。
落札した商品がアメリカから届いたら片方の足しかないコードバン革靴でした。
革靴を片方だけ出品するとか、日本の感覚ではありえなかったのですが英語で記載されていたので分かりませんでした。
そのような悲しすぎる失敗もたくさんしてきました。
試行錯誤を繰り返し、たった一人でアメリカ古靴を津田沼のこの店で来る日も来る日も販売してきました。
その結果、今ではアメリカの中古革靴業界で少しだけ日本でも知られるお店になれたと思います。
振り返れば、震災のあの日から9年の月日が流れていました。
そして今日、2020年6月1日。
店長青山が古着屋ガレージセールの2代目オーナーとして独立してから、本日でちょうど10周年を迎えます。
2010年6月1日に経営者として初めて歩き始めたのが10年前の今日でした。なんだか遠い昔の事のように思えます。
先日の2020年4月1日には古着屋ガレージセールとしての創業30周年も迎え、自身も独立して本日でちょうど10年。
節目としてふさわしい日だと思います。
新たなる道へ向かって歩み始めるのを発表するのに、今日以外の日は考えられません。
当、古着屋ガレージセールは2020年6月30日をもって、25年以上続いてきた現店舗での営業を終了いたします。
その理由は、9年前の大震災の時と同じです。
今回のコロナ禍の影響を受けて、当店に中古の革靴を仕入れてくれているバイヤーさんが今年の3月よりアメリカに渡航できていません。
そのためバイヤーさんが「バイヤーの仕事を辞める」 と決断されたのです。
新型コロナウイルスによるビジネス環境の変化が今回の発表の理由ではあるのですが、その原因としてもっとも重要なのは
「ご提供できる商品が全く手に入らなくなった」
という事実なのです。
これは店長青山の全くの個人的見解ですが、
当店に革靴を仕入れてくれているバイヤーさんの腕は日本一
だと考えています。当店にとって、という話です。
少なくとも現在のバイヤーさん以上にクォリティの高い革靴を当店に納入してくれる方は、世界中を探しても誰一人いないことでしょう。
当店の革靴は全てアメリカの現地で仕入れ、輸入しているお品です。
様々な情報から考察するにあたり、アメリカ本土においては、
この秋冬にもコロナウイルスの第二波が来るのは避けられない状況
だと店長青山は推測しています。
信頼しているバイヤーさんが革靴の仕入れをやめてしまわれる今、
これまでのクォリティを保ちながら今後も現在の店舗を続けていく事は不可能
だと判断しました。
今まで続けてきたビジネスモデルがある日突然、自身には何ら関係のない外的要因で消滅する事について特に驚くことはありません。
なぜならばそれは店長青山が人生の経験として身に染みて、わきまえている事実だからです。
津田沼のこのお店に半世紀以上も昔のビンテージ革靴が存在している事、それ自体が奇跡のような出来事だと誰よりも深く理解しています。
自分自身も古着のバイヤーとしてアメリカに買い付けに行っていた時は、夜明け前に宿泊場所を出発して、買い付けの最初の一件目の場所まで車で750㎞みたいな事もよく経験しました。
直線距離でいうと東京から北海道の登別まで朝から車で買い物に行く感覚です。
日本ではありえない事なのですが、車で移動して一件目の場所に向かう間に時差が1時間生じるのです。
車で9時間かけて移動してみら、ついた土地の時間では8時間後なのです。
アメリカから中古のビンテージを仕入れるというのはそうやって行われていたりします。
ネットでぽちって簡単に品を手に入られるのが当たり前の世代の方には理解できない話かもしれません。
フリーウェイを夜通し駆けて、存在するかもわからない品をまた見ぬ土地まで探しに行くなんて非効率すぎて意味が分かりません。
でも、だからこそ。
古い時代のバイヤーたちは自らの脊髄に刻み込んでビンテージの価値の重みを記憶していました。
たかがアメリカ物のビンテージに、誰かの想いが入っている事を骨の髄まで刻みこんで理解していました。
当たり前のように手に入るものではないのです。
その背景にはバイヤーさんの膨大な汗と努力と時間が費やされています。
自身もバイヤーとして渡航していた経験上、今後もこれまでと同じような商品の入荷を望むのは
「傲慢な思い上がり」
であるとさえ感じます。
有難いとは「あるのが難しい」と書きます。
これまでの状況が「ありがた過ぎた」のです。
なので店長青山的には、むしろここまで続けられてこれた幸運に感謝しているくらいです。
アメリカの古靴ばかりよくもまぁ、たった一人で2千数百足も扱うことができたな、と。
しかも最後は日本一のバイヤーさんの革靴を扱う事ができて良かったなぁと。
いつか自身の生涯を閉じる時には、かつて古着と古靴に囲まれて何十年も仕事をしたなぁ、としみじみ思い返す事でしょう。
これから、それらのものと距離を置いて生きていくのかと想像すると、なかなか実感がわきません。
とはいえ。
今回は「移店」のお知らせです。
古着屋ガレージセールとして「廃業」するわけではありません。
店舗そのものはこれからも続いていくわけですが、どのような形態となるのかは今のところ未定です。
かつて東日本大震災のおり、中古革靴の世界に足を踏み入れたように今回のコロナの影響で店を移す事によって、またあらたな展開が生まれることでしょう。
自分自身、楽しみにしています。
とりあえずは今月の末まで現店舗は営業していますので、お時間があればお立ち寄りください。
それではまた!
PS、
今後の当店の流れ、移転後の活動については当店の無料メールマガジンにてご報告させていただきます。近況については全てメルマガからご連絡をさせて頂く予定です。
メールやSNS等で個別にメッセージを頂く事は本当にとてもありがたいのですが、なにぶん全てを一人で行っている個人店舗ですので今の状況下において、お一人、一人にご返信できる余裕がありません。
ご不便をおかけして大変恐縮なのですが、古着屋ガレージセールの状況は逐一メールマガジンにてご報告させて頂きますので、メルマガの情報にてご確認下さいますようどうぞ宜しくお願い致します。
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