【Morgan Cort】PLAINTOE
70s～80s【NUNN BUSH】
MADE IN IRELAND
青山健一です、
今日は1970～1980年代に製造されたアイルランド製の革靴をご紹介します。
ナンブッシュブランドの一つ【Morgan Cort】のプレーントゥです。
【MORGAN-CORT】 モルガンコートは1971年1月11日の月曜日に【NUNN BUSH】によって商標が出願されていますので、70年代以降に存在したブランドです。
ナンブッシュは1912年に創業したアメリカの老舗ブランド。
その【NUNN BUSH】がイギリスの隣に位置する【アイルランド製】というのは意外なのですが、古靴の世界だと同国製のアメリカ革靴をまれに見かけます。
【WEYENBERG】や【STACY ADAMS】そして今回の【NUNN BUSH】などのブランドがそうですね。
これらのブランドでアイルランド製の革靴が作られた理由としては【Weyenberg Shoe Manufacturing Company】が1964年に経営陣を変え、【Weyco Group】として生まれ変わったことがあげられるでしょう。
更なる大きな発展を目指した同社は多様で幅広い価格の靴の必要性に応え、卸売事業を補完するためにまず【Nunn Bush Shoe Company】を買収しました。
その後、1971年にはステイシーアダムスも買収しています。
このウェイコグループが1960年代の後半にアイルランド北東部レンスター地方ラウス県の Dundalk（ダンドーク）に工場を新設しているんですね。
その他にも米国Wisconsin（ウィスコンシン）州のWaterloo（ウォータールー）とイタリア共和国ヴェネト州のVicenza（ビチェンツァ）にも工場を作っています。
これらの事をふまえて考えると、【Weyco Group】の参加であるブランドでアイルランド製の革靴が見つかることは理解できます。
恐らくは、この時設立されたアイルランド工場で同社グループ傘下のブランド革靴が製造されたのでしょう。
世界的なグループ企業への発展を目指す上で、商品のスタイリング、販売アプローチの再編成、施設の更新、手続きの合理化などのためでしょうか。
アメリカ国内にとどまらず、海外に進出する姿勢が見えてきます。
そうやって同社の過去をふまえて調べたり、考察してみるといろいろな事が関係している事が推測できてきます。
一つの革靴の歴史を深堀りするだけで、色々な背景が見えてきたりするので、古靴ってやっぱり面白いですね。
さて、今回の一足はかつてヨーロッパで作られたアメリカブランドのプレーントゥ。
アイルランドはかつてイギリスから独立した経緯もあって、こちらの靴もどことなく英国風で質実剛健なたたずまい。
しっかりとした革質のグレインレザーで実用性はもちろんなのですが、それだけではない上品さも感じます。
カカトの減りもほとんどなく、履いた形跡も少ないコンディションの良い一品。
シンプルな黒のプレーントゥながら、通好みのレアな一足としてお勧めいたします。
それではまた！
【Morgan Cort】PLAINTOE
70s～80s【NUNN BUSH】
MADE IN IRELAND
サイズ ８ ウィズD （目安 25.5cm ～ 26.5cm 位)
￥16000-（＋tax ￥1600-）
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