1972年2月製【FLORSHEIM】KENMOOR
LONG WINGTIP
青山健一です、
久しぶりに珍しいモデルを入手しました。
1972年製【FLORSHEIM】のLONG WINGTIPです。
今回 お届けする内容
VINTAGE の LONG WINGTIPの特徴
さて、今回のロングウイングチップ。
現代のロングウイングチップとは違う珍しい形状をしています。
つま先付の前方から後ろに向かって伸びてきた羽根のおさまりの部分です。
一度斜めの切り返しで革の部材が切れ変わった後、最後にくるりと上に向かって巻きあがっていますよね。
ご自身でロングウイングチップをお持ちの方は確認してもらいたいのですが、現在だと通常この部分は前方から伸びてきて、そのまま真っすぐにかかと部分で収まる形状となります。
通常のロングウイングチップで多く見られる形状
このかかと部分で羽根が巻き上がる形状は、アメリカ古靴の1960年代後半ぐらいから1970年代前半のお品に多く見られます。
【HANOVER】のロングウイングチップでは80年代ぐらいのお品で見られることもありますが、基本的にこの形状の形の古靴は、すでに半世紀以上昔の品が多いと考えていいでしょう。
【KENMOOR】か【VARSITY】か
そして、この年代でこの形状の【FLORSHEIM】となりますと、少しモデル名がややこしくなります。
【KENMOOR】と呼ばれるモデルと【VARSITY】という名のモデルがあるんですね。
これの見分け方に関しては、過去に詳しくご紹介したブログがありますので、そちらを参考にしてください。
※おススメ参考ブログ
レア色バーボンで超絶美品のVARSITY【FLORSHEIM 30679】
結論から申し上げますと、今回のモデルは【KENMOOR】となります。
ポイントはつま先のブローギングの穴の形状です。
参考にできるのは当店のブログで何回もご紹介していますが、1969年【FLORSHEIM】のカタログです。
今回のお品のモデルは【30736】となります。
緑の四角で囲っているのがモデル品番となります。
30736 - Bookbinder Winsor calf
【品番30736】はブックバインダー ウィンザー カーフとなっていますね。
そして、黄色の四角で囲った二桁のアルファベット【BC】の表記により、こちらの革靴の製造年月は1972年2月製という事がわかります。
このアルファベットは製造年月を表しています。
これは
【 月 / 年 】
で表記されており、
左側は ABCDE・・・ となるごとに
1月 2月 3月・・
右側は ABCDE・・・ となるごとに
0年 1年 2年 ・・
となっているというのが、通説です。
この判別法で行くと
B / C = 2月 / 2年
となるわけです。
この靴が製造されていた年代から、1972年2月製造となるわけですね。
この形のケンムールはつま先から甲に向かっての入りも低めです。
現在のようにぽってりとした重厚感ではなく、ロングウイングチップにもかかわらず、少しシャープなフォルムが印象的なんですよね。
タン裏はフェルト仕様で保護されており、レザーのトップリフトに一重の化粧釘が打たれているのが特徴です。
アウトソールの減りも少なく、綺麗な状態です。
今回は久しぶりに入手した、1970年代初頭のケンムール。
コンディションも良く、まだまだこれから履きこんで頂けることと思います。
ビンテージのアメリカ古靴マニアの方には、たまらない一足となるでしょう。
気になる方は、ぜひ一度試し履きをして、その良さをご自身の足で確かめてみてください。
それではまた!
1972年2月製【FLORSHEIM】KENMOOR
LONG WINGTIP
サイズ 9 1/2 ウィズ C
(目安 26.5cm ~ 27.5cm 位)
¥32000-(+tax ¥3200-)
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