すばらしき自由よ
自由は神からの偉大な贈り物であり
我々の掌理のたまものである
金や銀そして
我々が造り出した如何なる諸物によっても
真の自由は得ることができない
イヴァン・グンドゥリッチ
僕には一度、訪れて見たい街がある。
クロアチアの世界遺産 「 ドブロブニク 」
アドリア海の真珠ととうたわれる美しい街並みを誇り、
「 魔女の宅急便 」 のモデルとされた街。
しかし、僕がこの街に惹かれるのにはわけがある。
この街は1000年以上にわたり文化と自由を愛し、
独裁を排除しつづけた自由貿易都市。
自治、自律、自由を同時にもつ希有な
都市国家だったのである。
断崖と城壁に守られたこの都市は、
幾多の紛争を乗り越え、
アドリア海の海運をヴェネチアと競い合いながら、
多大な富を蓄積した。
都市を守るため、蓄財は強固な城壁と砦の建設に投入され、
その時代時代の隣接する強国に税を払いながら
自治を獲得している。
ロヴリェナッツ要塞の入口にはラテン語で
「Non bene pro toto libertas venditur auro 」
(あらゆる黄金を持っても自由を売るは正しからず)
この街の誇りは 「 自由 」 だ。
15世紀には当時中世ヨーロッパでは
当然であった奴隷貿易が禁止されている。
ドブロブニクは世界で最初に奴隷制を廃止した
都市国家だったのである。
僕はこの街を思うとき、自由を愛しつつも
自治の為にはお金をも払うという、
柔軟でしたたかな貿易都市の商人のような生き様に
惹かれずにはいられない。
今週末行われる月間放浪書房のテーマは
「 原点回帰 」
このお店の原点は何かと、聞かれたときに僕が思うのは
「 人と人、人と物が出会う場所である 」
ということだ。
何屋か?と聞かれれば僕は 「 古着屋 」と答えるだろう。
でも僕にとってこのお店は単なる店舗以上の意味がある。
たくさんの人々が行き交い、通り過ぎ、出会って行った場所。
僕はこの場所をこれからも
「 人と人をつないでゆく場所 」
にしていきたいと思っている。
ほかのどこにも所属していない僕にとって、このお店は
「 自由 」
の象徴でもある。
気持ちの良い人たちが行き交う、自由貿易港。
「 GARAGE SALE 」
の中に僕はそのような原点を見続けていきたい。
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